今週の EC×AI 活用まとめ(2026年08月10日週)
この週、EC サイトの「見た目だけの改善じゃ意味がない」という現実が数字で語られています。ユーザーが実際に使いやすいと感じるデザイン、商品比較の仕組みが、成約率や継続利用を大きく動かしていることがわかりました。
アクティブユーザーを2倍に、JA 共済が示した「ユーザー視点」の力
動き始めた人の数が 2 倍に増えました。全国共済農業協同組合連合会(JA 共済連)がアプリをリニューアルしたとき、見た目を直しただけではなく、お客さんの使い方を徹底的に観察したそうです。
何が変わったのか。リニューアル後、実際に使い続ける人の比率が 1.6 倍になり、サイト内の主要な行動が 2 倍に増えました。グッドデザイン賞も受賞しています。
重要なのは「これは見た目の工夫だけでは起きていない」という点です。ユーザーの目線で情報をどう並べるか、どのボタンを目立たせるか、どの順番で判断させるかを整えることで初めて数字が動いたのです。
あなたの店なら、いま商品ページやカートの流れを「自分たちの都合」で並べていませんか。お客さんが迷う瞬間、たち止まる瞬間を一度棚卸しして、その順序を入れ替えるだけで、購入の一歩手前までたどり着く人が増える可能性があります。
参考: https://webtan.impress.co.jp/e/2026/08/05/52986
海外販売を狙うなら、商品比較テーブルは必須に
Shopify ストアで商品を並べて比較できるテーブルを簡単に作る無料アプリ「UR:Compare&Specification Table」がリリースされました。
複数商品の違いを横並びで見せるだけで、お客さんは選びやすくなります。海外向けの販売では特に、言葉で説明するより仕様の違いを表で見せる方が成約につながりやすいため、実装する EC 事業者が増えています。
仕様書を英語や中国語で用意しなくても、スペック表があれば疑問は減ります。いま海外への拡大を考えているなら、商品ページの比較機能を先に整える価値があります。
参考: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000289.000072693.html
その他の動き
営業活動の一元化、SFA/CRM と他サービスの連携がワンステップに
マツリカが「Mazrica Sales」というツールで、営業データと顧客管理システムを外部の他の業務アプリと自動でつなぐサービスを拡充しました。データが部分的に散在して、毎月エクセルで手作業しているなら、この種の自動連携ツールで月数時間を取り戻せます。
参考: https://webtan.impress.co.jp/n/2026/08/04/53089
AI が自動で商品を勧める仕組みが百貨店で動き始めた
大型家具販売の Wayfair は高級ブランド Perigold の AI アシスタント機能で、Q2 の売上成長を後押ししたと発表。お客さんが「こんなテイストの商品を探してる」と話しかけると、マッチする商品を自動で提案する技術です。家具のような比較検討期間が長い商品カテゴリでは、この種の提案ロジックが成約率を高めています。
参考: https://www.digitalcommerce360.com/2026/08/05/wayfair-perigold-ai-q2-fy26/
Kohl’s も AI 購入アドバイザーを導入、バックトゥスクール向け
米アパレルチェーン Kohl’s が Google Gemini をベースにした AI アシスタントを店舗・オンラインで開始。商品の質問や コーディネート提案を AI が自動返答し、お客さんのスムーズな購入を促しています。この手法はファッション・アパレル向けに有効で、秋冬シーズンを前に国内小売も同様の仕組みを検討し始めています。
今週から試す一歩
お客さんが商品ページで「次どうする?」と迷う場所を、たった 3 つ挙げてください。その 3 つの順序や説明文だけでも入れ替えてみる。見た目は変えずに流れだけ直すなら、何も失う工具がありません。